piyopiyo diary

幸せまで五十歩百歩。

30 May 2020 晴れ

夕方、ジョギング 14km。 走り始めた16時頃は、まだ日差しが強かった。 鶯が良い声で鳴いている。


マイケル・ルイス「世紀の空売り」読了。 まだ記憶に新しい、2008年の金融危機 (日本でいうリーマンショック) を扱うノンフィクション。 好況に沸くウォール街で繰り広げられるマネーゲームを冷静に分析し、その先行きを正確に見通した男たちがいた。彼らはどのようにして、サブプライム・ローンのまやかしを見抜き、その破綻に賭け、そして巨額の利益を得ることができたのか。なぜ多くの人々が、破滅の瀬戸際までこのローンの危うさを見過ごしていたのか。 3組のグループの足跡を追いながら、金融危機に至るまでの顛末を描く。

まさに小説より奇なる展開と、解説の分かりやすさで、一気に読んでしまった。 ローン発行会社、銀行、投資ファンド格付け機関、それぞれがライバルを出し抜き、利益を生み出すためのトリックを駆使したあげく、作り上げた複雑なシステムは現実と乖離してしまう。 ウォール街からは、実際にローンを借りている人々の姿が見えていなかった。 渦中にいて外からの視点を忘れることの危険性。 それが忘れられた頃に、バブルは何度でも繰り返され、その度に破綻に至るのだろう。