piyopiyo diary

幸せまで五十歩百歩。

杉浦日向子「風流江戸雀」

新潮文庫1991年、単行本1987年。
江戸の町に咲き誇った庶民文化の粋、古川柳に乗って、漫画仕立てに江戸の風物、暮らし振りを紹介します。 江戸の伝道師にして絵師の、杉浦日向子さんの面目躍如。短いストーリーの、最初と最後を川柳で締める様式美も見事です。

引かれる川柳としては、「雪見とはあまり利口のさたでなし」「屁をひっておかしくもない一人者」「みんな見放すに薮医(やぶ)の頼もしさ」あたりが私のお気に入り。これらの川柳に、どんなプロットが付いてくるかは、読んでのお楽しみってことで。