piyopiyo diary

幸せまで五十歩百歩。

高橋麻奈「心くばりの文章術」

文春新書, 2008年。
日々必要な仕事上の文書を、どうすればわかりやすく書けるのか。 簡潔にして説得力のある文を書けるかどうかは、仕事の成否、ひいては自分の運命をも左右しかねません。 それは突き詰めて言えば、「読む人の立場に立つ」ということに尽きるのですが、そうは言ってもどうすればそれが実践できるのかが悩みどころ。 この本では、「心くばり」をキーワードにして、豊富な文例とともに、分かりやすい文を書くための考えかたを解説しています。

著者は、初心者向けの解説書に定評のあるテクニカルライター。 私も著書を何冊か持っています。その柔らかくも明瞭な文体は、意識的に練り上げられたものらしい。 そんな作業のエッセンスがこの本に結実したのでしょう。 各章最後の「おさらい」だけでも、折にふれて読み返せば、文章を組み立てる助けになりそうです。