piyopiyo diary

幸せまで五十歩百歩。

レッスンの日々(1)

(2001年8月頃の話です)

さて、レッスンが始まりました。

初めは、まず構え方からしてうまく決まりません。かなり変な恰好ですよね。肩と鎖骨に乗せて、顎ではさんで支えて、手では支えないんだそうです。右利きの人も左利きの人も、左にヴァイオリン、右手で弓。私は左利きなので、逆になってるものがあればいいのに、と思ったけれど、それはほとんどないそうです。そういえばチャップリンが弾いてましたね。

左手で音を取って右手で弓を弾くわけですが、音に表情をつけて音楽としての表現を深めて行くためには、弓の使い方(ボウイング)の方が、微妙なコントロールが必要なんだそうで。それで利き手の方に弓を持つ訳ですね。その頃になると私は不利かも知れないけど、まあそんな先の(と言うかそんな日が来るのか?)ことを考えても仕方ありません。

どうにか構えても(最初は首が疲れます)、弓で弦をまっすぐ弾くのが、やたら難しい。どうしても、こちらか向こう側にずれていってしまう。弓と弦がちゃんと直角になっていないとそうなるのですが、目でみてもなかなか分らないし、慣れるしかないようです。しかも、音があんまりきれいに出てくれなくて、なんか思ってたのと違う.... 最初からそんなきれいな音色は出ないのだから、音が出てるだけで良しとしよう。

ヴァイオリンの弦は 4 本あって、それぞれ一本づつ弾けるようにカーブを描いて並んでいます。この、一本だけを弾くというのが難しい。弓の端から端までまっすぐ弾いて、となりの弦を鳴らさないというのは、至難の技に思えます。で、それに気を付けてると、こんどはまた上か下の方にずれて行くし。とにかく体に覚えさせるしかありません。今でもよく隣の弦を引っかけちゃいますけど。

(つづく)