piyopiyo diary

幸せまで五十歩百歩。

広池浩司 「入団への道」

広島東洋カープの広池選手による、ブログの記事を冊子化したもの。サイン入り。オフィシャルサイトのみでの扱いのため、ブクログに無いのでこちらで紹介します。

大学野球で活躍するもドラフト指名はなく、一旦は全日空へ入社し、一般の社会人になろうとした広池さんでした。しかし野球への情熱絶ち難く、広島の入団一次テストをパスしたことで意を決して退社し、プロへの道を歩き始めます。しかも大学では野手だったのに、投手としてです。その年のドラフト指名は無かったものの、ドミニカのカープアカデミーでの修行を経て、翌1998年のドラフト指名を受けて晴れて入団。普通の選手とは一味も二味も違った経歴の選手です。この入団に至るまでの道のりが、この冊子のメインです。

広池選手のブログは、誠実な人柄がにじみ出るような文体、読み手に対する配慮が感じられる構成、整った言葉の使い方で、非常に好感が持てます。この冊子はそのブログを基本に、写真などを織り交ぜた構成となっています。

広池選手でなんと言っても忘れられないのは、2005年4月7日の阪神戦。中継ぎで登場した広池投手は、その裏バッターボックスに立ち、内野安打で出塁し、その直後、なんと盗塁! ラジオで聴いていて一瞬耳を疑いましたが、そのガッツに一気に体温が上昇しました。次の回に勝ち越しの2点を奪われるも、奮起した打線はついにサヨナラ勝ちしました。この冊子でも、市民球場の思い出として語られています。あんな試合を、ぜひまた演出して欲しいものです。

2009年は肘の故障のため手術とリハビリで棒に振ってしまいましたが、逞しく復活を果たしました。今年のカープには、必ずや広池選手の経験とガッツが必要な場面が待っているはずです。これからの活躍に期待しています。