piyopiyo diary

幸せまで五十歩百歩。

FORTRANの父

Fortran の産みの親が亡くなられたそうです。

FORTRANは、1954年にIBM社のジョン・バッカス(John Warner Backus, 1924-2007)氏によって考案され、1957年に処理系として完成されました。その頃のコンピュータは主に数値計算に使われていましたが、コンピュータは機械語しか処理できないので、人間の使う計算式をそのままでは理解できません。数式に従ってプログラムを記述し、それを解釈して機械語に直すことができるコンピュータ言語として開発されたのがFORTRANで、その名前は FORmula TRANslator から付けられました。FORTRANは初の高級言語(*)で、それまで機械語アセンブラで行われていたプログラミングを飛躍的に簡単化しました。その後の様々なプログラミング言語コンパイラの研究にも大きな影響を与え、科学技術計算用言語として現在でも使われています。
(*)Wikipediaの「ジョン・バッカス」の項には「世界初の高級プログラミング言語ではないものの、広く使われた世界初の高級言語となった。」とある。要確認。

FORTRANには、FORTRAN 66, FORTRAN 77, FORTRAN 90 のようなメジャーなバージョンが存在します。その後も 95, 2003 と改訂が進み、オブジェクト指向などの考え方が取り入れられています。

バッカス氏は、FORTRANの開発後、ALGOLの開発にも関係し、1959年には言語仕様記述のためのバッカス・ナウア記法を考案。また、関数型言語の提案も行いました。1977年、チューリング賞を受賞。

参考:

私は現在でも、FORTRAN (FORTRAN 77)を最もよく使っています。本物のプログラマを目指しているかどうかはさておいて、アルゴリズムFORTRANで理解しているという意味で、母国語と言えます。